
民間企業以上に要求されるベンチャー精神
各府省庁の職員や都道府県職員といった公務員の使命は、おしなべて国民全体、地域社会、すなわち公共の利益に奉仕すること。
営利追及を重んじる民間企業とは、労働の理念が根本的に異なる。
一口に公務員といっても、その仕事はさまざまで、他の業種では例をみないほど細かな職種(分野)に分かれている。
また業務の内容も、量・質ともに民間企業と比較してもひけをとらないほどだ。
したがって「不況知らず」「安定した生活」といったことだけを動機に公務員の仕事を選ぶなら、入職後、現実の厳しさをいやというほど味わうことになるだろう。
やはり公務員を志望するからには、仕事内容をよくリサーチした上での強い動機が欠かせない。
各自治体の人事担当者に取材しても、共通して聞かれる理想の公務員像は、仕事に対する強い熱意、創造性を持った人間である。
「国際テクノロジー都市」というコンセプトで95年からAIMと呼ばれるアジア太平洋インポートマートの建設に着手している北九州市などの例にもみられるように、地方自治体レベルの仕事でも年々刺激的な側面が増しており、公務にも民間企業以上のベンチャー精神が求められるようになってきている。
人事院が毎年春に実施するフレッシュマンアンケート調査(対象は�T種試験等からの新規採用職員)をみても、公務員になろうとした主な動機として「仕事にやりがいがある」「スケールの大きい仕事ができる」「公共のために仕事ができる」といった回答が上位にあがっている。
このことからも、公務員を志望する人たちが公務を単なる型通りのお役所仕事とは考えず、社会全体に深く関わる魅力ある仕事として、大きな期待を抱いていることがわかる。
ただ、給与や福利厚生などの画を考えると、公務員の職場が民間企業と比べて好条件によって支えられているのも事実だ。
たとえば国家公務員の場合、年間4.65ヶ月分の期末・勤勉手当は確実に保証されており、民間企業のように業績いかんで減額されるようなことはない。
また共済組合など、すでに設けられている制度に加え、平成13年4月から、公務における高齢者雇用制度として、再雇用による継続雇用システムの導入がされており、こういった取り組みも民間企業より進んでいる。
多様な仕事と国際化時代への対応
このように公務員の職場は、あらゆる志望者の期待に応えられるだけの広がりをもっている。
国家公務員の仕事は、大きく各府省庁の所掌事務に従事する一般行政職と、各分野のスペシャリストとしての税務職、教育職、医療職など分けられるが、I種、I種、�U種試験からの採用者の大半は前者の行政職。
入省後は予算編成から国会対応、審議会の運営、国家事業の企画立案など幅広い業務に従事することになる。
また各都道府県にも、主な業務をあげるだけで、衛生部門、土木部門、産業部門、教育部門や、自治体行政全体に関わる総務部門、企画部門などがあり、活躍の場は多彩である。
さらに国際貢献、国際交流の観点から、国際機関や外国政府機関への職員の派遣も積極的に行われており、国家公務員の場合、平成13年度には一般行政職を中心に新たに227名が派遣されている。
こうした豊かな国際性を備えた人材への二−ズは、地方自治体においても高まるばかりだ。-----
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